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パーキンソン病とは
パーキンソン病(Parkinson's disease:PD)とは、主に振戦(ふるえ)、動作緩慢(動きが遅い)、筋強剛(筋肉が硬くなる)、姿勢保持障害(バランスが不安定で転びやすい)という運動症状が特徴です。50歳以上で発症することが多く、まれに40歳以下で起こる場合は若年性パーキンソン病と呼ばれます。基本的には遺伝しませんが、若年発症の一部には家族内で同じ病気の例があり、原因となる遺伝子が確認されるケースも存在します。
患者数の傾向
国内では、10万人に対して100人〜180人程度、つまり 1000人に1人〜1.8人の割合で発症。高齢者(65歳以上)ではさらに増え、10万人に約1000人(=100人に1人)に達します。
高齢化によって患者数は増加傾向であり、世界的にもその急増が懸念され、「パーキンソンパンデミック」と呼ばれています。
原因・発症メカニズム
中脳の黒質ドパミン神経細胞の減少が原因です。このドパミン神経の減少により、身体の動きが制御しづらくなります。
なぜ神経細胞が減少するかは詳細に解明されていませんが、アルファ-シヌクレインというタンパク質が神経細胞内で異常に凝集し蓄積することで、細胞がダメージを受けることが関係していると考えられます。現在、この凝集の抑制が治療薬開発の重要な目標になっています。
主な症状例
- 運動症状 -
振戦
静止時に出るふるえ。力を入れていないときに手などが震える。動かすと小さくなることが多いです。
動作緩慢
全体的な動きが遅く、細かい作業も困難に。「すくみ足(一歩が出にくい)」などもみられることがあります。
筋強剛
筋肉が硬くなる。自分で動かしているという感覚は薄いが、他人が動かそうとすると抵抗を感じる状態です。
姿勢保持障害
バランスを保ちにくく、転倒しやすい。特に発症から数年経って現れる傾向があります。発症から2年以内に症状が出る場合は、進行性核上性麻痺などの“パーキンソン症候群”の可能性も考慮されます。
- 非運動症状 -
便秘、頻尿、発汗、疲れやすさ(易疲労性)
嗅覚の低下
起立性低血圧(立ち上がる際に血圧が下がり、立ちくらみが起こる)
気分の落ち込み(うつ)、関心の低下・意欲減退(アパシー)など
パーキンソン病による歩行障害の症状
- 主な特徴 -
体が前かがみになりやすい
つま先に体重がかかる歩き方(前足部荷重)
歩幅が狭くなる
主な歩行の症状
説明
前かがみ姿勢
体が前に傾きやすくバランスがとりにくい
つま先重心歩行
踵から地面につけず、つま先に体重がかかって転倒しやすい
歩幅が狭い
小刻みにしか歩けず前に進みにくい
すくみ足
歩こうとしても足が動かず、一歩が出せない
小刻み歩行・突進歩行
早く、または急ぎ足になり転倒しやすい
バランス・姿勢の崩れ
転びやすくなる、腰や首が曲がってくる
- 「すくみ足(freezing of gait)」の具体的な特徴 -
「すくみ足」とは、歩き始めや方向転換、狭い場所での歩行、目的地に近づいたときなどに、足が固まって動きにくくなり、一歩が踏み出せなくなる現象のことです。
これは転倒の原因となるだけでなく、歩くことへの不安感や生活の質の低下にもつながります。
